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【薬局】若いスタッフや未来の薬剤師の育成をする。

更新日:2月13日

薬学部卒業後の進路


山本 圭介さん

株式会社アップルケアネット

アップル薬局 松原団地店

実務実習指導薬剤師


 山本圭介さんが薬学部を卒業した2013年当時、薬局窓口での薬剤師と管理栄養士との連携に取り組む会社はまだ少なかった。そんな積極的な姿勢に魅かれて今の会社を選んだという。会社は在宅医療にも力を入れており、山本さんは入社後半年ほどして配属された。現在、月に6~7人の個人宅の患者さんを受け持っている。

 山本さんは在宅医療の魅力を「患者さんにトータルで関われるところ」と話す。患者さんが複数の医療機関にかかっている場合、薬局の窓口で全ての処方内容を把握することは難しい。在宅では基本的に一つの薬局で患者さんの薬を管理することになるため、個々の患者さんの状況に応じた的確な服薬指導が可能となる。

 在宅に関わる他職種は、薬剤師が薬に関する業務を引き受けることで自分の業務に専念できる。山本さんの丁寧な仕事ぶりを知ったケアマネジャーなどからの、相談や依頼は着実に増えている。


薬剤師の倫理観を伝えていくために


 現在、会社の研修委員会に所属し、1~3年目までの薬剤師の社内研修を行っている。山本さんは、保険点数に関する研修を担当している。研修では、処方箋からレセプトを手書きで作成する問題を解かせている。山本さんは研修の意義を説明してくれた。

 「今はコンピューターでレセプトの作成はできてしまうため、調剤報酬の仕組みをよく理解ができていなくても業務は行えてしまいます。手作業で作成することで、保険薬剤師の業務の根拠である調剤報酬の仕組みを理解できるようになります」

 研修全体の育成方針は研修委員たちで話し合って決めている。最近は「薬剤師の倫理観を新人に伝えるためには、どういう研修にすべきか」というテーマで話し合った。倫理観が欠けていると、日常的に扱う薬でも副作用が起こりうることや、薬袋の入力ミスが重大な被害につながりかねないことをイメージできなくなってしまう。

 山本さんは、実務実習指導薬剤師の資格も取った。今後は勤務している松原団地店でも実習生を受け入れる予定だ。「次の世代の育成が今のテーマ」と話す山本さんに、実習への思いを聞いた。

 「実習で出会った熱心な薬剤師から薬局の魅力や可能性について聞いたことが、私が薬局を就職先に選んだきっかけにつながっています。今度は私が薬局の魅力を伝えることで、学生に未来への目標を持って大学に帰ってほしいと思っています」


 

Profile

山本 圭介さん

株式会社アップルケアネット

アップル薬局 松原団地店

実務実習指導薬剤師

2013年薬学部卒業。趣味は読書で、休日は1日中、本を読んで過ごすことが多い。読む本は、タイトルと冒頭の数ページを読んで、直観で選んでいる。好きなジャンルは小説で、最近のお気に入りは恩田陸とのこと。

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