パンデミックに備えた抗ウイルス薬開発を目指す。
- 広告用アカウント any creative
- 数秒前
- 読了時間: 2分
更新日:2月13日
研究室訪問


久下 周佐 教授
くげ・しゅうすけ●将来のパンデミックに備えるために、コロナウイルスおよびインフルエンザAウイルスに適応可能な抗ウイルス薬の創出を目指して研究を重ねている。
COVID-19の世界的なまん延は、起こり得るパンデミックに対して無防備であった現状を突き付けられました。今後も自然界からスピルオーバーするコロナウイルスやインフルエンザAウイルスによるパンデミックが予想されます。これまでの抗ウイルス薬はウイルス特異的な低分子化合物が選択され、そのため効果が高い一方で耐性ウイルスの出現が薬物療法を難しくしている現状があります。
そこで研究室では、コロナウイルスとインフルエンザAウイルス両者に共通な複製過程であるウイルスゲノムRNAとヌクレオタンパク質との相互作用を阻害する物質の検討を行った結果、両ウイルスゲノム配列にない配列で安定かつ特徴的な構造をもつ短いRNAに抗ウイルス効果があることを見いだしました。この分子は、これまでの抗ウイルス薬では開発されていなかったターゲットを狙い、しかもウイルス種やウイルスの抗原性を超えた新たなウイルス(変異株)に適応可能な薬剤として応用可能と考え研究を進めています。将来発生し得るパンデミックから人と未来を救う助けとなる薬剤の創出を目指します。
